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その旅は、一粒の真珠から始まった――。 明治16年、みつは故郷の島を追われて四国の山奥をさまよっていた。空腹に耐えかねて意識を失い、次に目覚めたときには天国のような温かい場所にいた。助けてくれたのは正忠という青年とその家族で、彼らのあたたかさに触れるたび、みつの心は隠された秘密による罪悪感で痛む…。一粒の真珠が、市井の人々のもとに奇跡を運ぶ、感動のオムニバスストーリー。
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