「あなたの声が聞きたくなって…」すがるような目でそうささやかれ、サブリナはついに契約結婚の申し出を受け入れてしまった。一度は断ったのに。異邦人であるハビエルには、サブリナ以外に頼れる人がいないのだ。身寄りのなくなった姪を急ぎ引き取るための手段でしかないと納得しつつも、ハビエルが素敵だからこそ愛のない結婚をすることがつらくてたまらない。入籍し、形ばかりの儀式を終えた瞬間から、サブリナの想像を越えた苦しみは始まっていた…。

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