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子どものときに好きな人へ告白できなかった経験を持つあなたへ。30歳の誕生日に思い出した、忘れたはずの“初恋”『私のことを憶えていますか』

子どものときに好きな人へ告白できなかった経験を持つあなたへ。30歳の誕生日に思い出した、忘れたはずの“初恋”『私のことを憶えていますか』

忘れたはずの“初恋”がよみがえる。

30歳の誕生日にふと思い出した、少年の面影。

大人になった私たちは、ふたたび出逢うことができるのだろうか。


子どものときに好きな人へ告白できなかった経験を持つあなたに、この作品を送る。






あのときは、臆病でごめんなさい。


ほんとうは好きだったのに、ちゃんと答えてあげられなくて。









別れの日に伝えられた「告白」。

当時小学6年生だった主人公は、同級生にひやかされるのが怖くて、自分の気持ちに正直でいられなかった。



何も言わずに走り去る彼。追いかけることはしなかった。

そして主人公は、いつしかこのことを記憶の底に封じてしまう。








ときは流れ、現在。

芸能ゴシップを追いかける記者として、徹夜もいとわず働く主人公。

職場からの帰り道、登校する小学生たちの姿を見て、ふと昔の記憶が思い起こされる。







なぜ、いま思い出すのだろう。もう彼の顔もよく覚えていないのに。



名前は…たしか、こうちゃん。そう呼んでいた。

私の3つ下だから、いま、こうちゃんは27歳。いったい、どこで何をしているのだろう?





こんなはずじゃなかった、と思う。

もしこうちゃんの気持ちに応えることができていれば、ちゃんとした大人になれたのではないか。



過ぎ去りし出来事が次々と思い起こされ、彼のことをはっきりと思い出した主人公は、報われない思いを募らす。




そんなとき、事件は起こった。

以前から主人公が好きだった人気アイドル「SORA」の熱愛報道。





ショックを受ける主人公に、ふと一枚の写真が見せられる。








思わず目を疑いたくなる状況。

あれ、他にも写真があった?別人?と聞く同僚に動揺を隠せない。



え、もしかして、あの「SORA」がこうちゃん?



信じられない気持ちと、でもどこかで信じている気持ちが主人公の中で戦い、そして一つの結論を出す。







そう、やっぱり「SORA」がこうちゃんなのだ。



だから好きだったのかもしれない。昔の面影がなんとなくある。きっとそこに惹かれていたのだろう。



事態を飲み込みつつある主人公に、さらなる事件が飛び込んでくる。






え、まさか、「SORA」に会えるの?

こうちゃんかもしれない、いま話題のアイドルに。



かくして、思いもよらない形で初恋の人かもしれない人物と出会うことになった主人公。


やっぱり別人かもしれない。

たとえこうちゃんでも、もう私のことを忘れてしまっているかもしれない。

それでも、やっぱり会ってみたい。そして聞いてみたいのだ。

私を今でも憶えているかと。



果たして、「SORA」は本当にこうちゃんなのか、そして、私を憶えているのか、期待と不安が入り混じりながら、主人公はいざ記者会見へと向かうのであった。



この二人の結末がどのようなものになるのか、続きはぜひあなたの目で確かめて欲しい。


©2020.Higashimura Akiko.neostory

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