5分で”推し”が見つかる!しのぎを削る剣道マンガ10選
男女問わず人気の武道である「剣道」。そんな剣道に向き合う漫画の登場人物たちの一対一の真剣勝負には、読んでいて思わず手に汗を握ってしまいます。
この記事では、人気の正統派剣道漫画や女子が活躍する剣道漫画、往年の名作をご紹介します。
正統派! スポ根剣道漫画
さんぱちのおと
©Tsuyoshi Osumi/講談社
「さんぱち」とは、高校剣道で用いられる三尺八寸の竹刀のこと。
身長は低いが剣道に対する熱意は人一倍の近藤直司。直司は中学生最後の大会で幼馴染の水島時生が剣道の全国大会で優勝するのを見届ける。
高校では時生に比肩する剣士になると誓う直司は、熊本に住んでいるはずの時生と再会。直司と時生と、2人の幼なじみの薊武士。剣道を通じた3人の青春が始まる。おすすめポイント!
『さんぱちのおと』の面白さは等身大の高校剣道を描いているところです。
主人公の直司は体格に恵まれているわけでもなく、何か突出した才能があるわけではありません。
『さんぱちのおと』で描かれるのは、現実の延長線上に描かれているような高校剣道。ドラマを見ているかのような、キャラクター達や試合の空気感は読んでいて没入してしまうはずです。
環境や剣道に対する思いは違えど熱くぶつかる3人の青春物語は必見です。旋風の橘
©猪熊しのぶ / 小学館
愛媛から千葉にある剣道の名門校・椿ケ丘学院高に入学した立花橘。愛媛からの長距離トラックの屋根に乗り合わせた橘は、入学早々剣道の試合に参加する。
椿ケ丘学院高の大将として試合に参加する橘だが、その手には初心者向けの入門書が……!?持ち前の身体能力と型破りな戦法で強敵たちに立ち向かう、新・熱血剣道ストーリーが始まる。おすすめポイント!
『旋風の橘』の見どころは、型にとらわれない橘の剣道描写です。主人公の橘は、持ち前の身体能力で斬新な戦法を駆使し戦います。
また、剣道部を指導する監督も破天荒。銭湯を貸し切っての練習など普通では出てこないような発想に驚かされます。ユニークなスポ根漫画を読みたい方にはおすすめの作品です。しっぷうどとう
©盛田賢司 / 小学館
高校受験に失敗し、滑り止めの高校で無気力な毎日を過ごしていた長門烈は、不良に絡まれているところを剣道部の阿南俊に助けられる。
俊に憧れた烈は剣道部の門を叩き、俊と試合をすることに。剣道の経験が無く自分に自信の無かった烈だが、中学時代に自転車通学で鍛えられた下半身のバネは、俊ですら驚く跳躍力を見せる。
その後剣道部に入学した烈は、俊をはじめとした剣道部の面々と鍛錬し才能を開花させていく。おすすめポイント!
丁寧な剣道描写と、王道の青春熱血物語が『しっぷうどとう』の魅力です。卑屈ともいえるほど自分に自信の無い烈が剣道と出会い、仲間や先輩たちと練習を重ねていくにつれ才能を開花させていきます。
剣道描写は地に足のついた堅実な表現であり、試合シーンの緊張感とスピード感は手に汗握るほど。剣道をしっかりと描いている青春ストーリーを読みたい方には特におすすめの作品です。サムライハーフ
©浅岡しゅく/マンガボックス
カナダから日本へやってきた雪影オウルは、日本一のサムライを目指すハーフの青年。古風な喋り方に似合わない幼い風貌のオウルだが、大剣豪を先祖に持つ超剣術“飛剣”の使い手。
インターハイ常連の強豪校である葵流学園に入部したオウルは、日の本一のサムライになるべく奮闘する。おすすめポイント!
『サムライハーフ』の見どころは、派手さがありつつも堅実な剣道描写です。剣道経験者であり画力も高い作者によるメリハリの効いた剣道アクションは見応え抜群。
また、キャラクター達も魅力的で、風変わりながらまっすぐで仲間思いのオウルと剣道部の面々とのストーリーも『サムライハーフ』の魅力です。つるぎのかなた
©Shinohara Shinome ©Mizunari Shibuya
最強と呼ばれながらその座を降りた”御剣”の神童・水上悠は、とある事情から「二度と剣を握らない」と誓っていた。
しかし、長身の新入生・深瀬史織に連れられて剣道部を見学した悠は、『剣姫』吹雪との試合を経て再び剣の道に戻る。他校を含めた練習会で吹雪の兄であり、高校剣道界の頂点に君臨する乾快晴は、孤高の頂きで悠を追い続け努力を重ねていた。
剣に全てを捧げる高校生達の青春剣道物語が始まる。おすすめポイント!
『つるぎのかなた』は、異次元の強さを誇りながら剣道以外は不器用な悠と快晴を軸とした、青春群像劇が魅力の作品です。
登場人物たちが強大なライバルたちとの戦いを経て成長していく様、周囲との関係によって変化していく様は、まさに王道のスポ根青春物語そのもの。
比較的新しい作品で、アツいスポ根剣道漫画を読みたい方にこそおすすめしたい作品です。
剣道女子の世界を描く剣道漫画
BAMBOO BLADE
©Masahiro Totsuka/SQUARE ENIX
©Aguri Igarashi/SQUARE ENIX極貧生活を送る室江高校の剣道部顧問の石田虎侍(コジロー)は、かつての先輩から「自分の指導する女子剣道部に勝てれば、1年間寿司食べ放題」という話を持ちかけられる。
何としても試合に勝つため、部員集めに奔走する虎侍と部長の千葉紀梨乃(キリノ)は、天才剣道少女・川添珠姫(タマちゃん)と出会う。おすすめポイント!
メディアミックスやスピンオフ作品などが多く人気の『BAMBOOBLADE』シリーズ第1作目。
しっかりとした剣道の描写も魅力的ですが、『BAMBOO BLADE』の面白さは何といってもキャラクターとストーリーの良さが挙げられます。全国レベルの実力がありながら、世間知らずでオタク気質のタマちゃんが、師であるコジローや剣道部の面々との交流や剣道を通して成長していく姿を描きます。
ギャグとシリアスのバランスも良く、ふざけすぎず堅くなりすぎずで読み心地が良いのも魅力です。剣姫、咲く
©Morito YAMATAKA
中学剣道では全国大会も難なく優勝するほどの実力を持つ戸狩姫咲は、剣道の強豪校鶴城高等学校へ入学する。
圧倒的実力を持つ姫咲だが、幼稚な言動や弱い人間を徹底的に見下す問題児でもあった。入部早々に部長を下し、全員を退部させ剣道部を乗っ取ろうとする姫咲。
同じく新入生の草薙諸葉は、礼節を欠いた姫咲に怒りをぶつけ、戦いを挑む。おすすめポイント!
『剣姫、咲く』は作者の非常に高い画力と、正反対な2人が織りなす王道青春ストーリーが見どころ。圧倒的な画力で描かれる試合シーンは迫力満点です。
剣道の才能に愛された上、努力を怠らない天才の姫咲。礼節を重んじ天才を上回るべく奮起する凡才の諸葉。全く正反対の2人ですが、試合を通して互いの剣道に惹かれていく様子を丁寧に描いています。竹刀短し恋せよ乙女
©Yuya Kurokami ©Karuna Kanzaki
榊龍之介の母であり剣道場の師範だった辰子は、”雷の化身”鳴神寅の技を受け失明。その後事故に遭い死んでしまう。
鳴神を打倒すべく兄弟子と共に日本各地を巡り修行を積む2人。龍之介は名古屋で短竹刀とコマンドサンボを操る”跳ね馬”の異名を持つ遠山桜と戦い敗北。桜の身に迫る危険を聞いた龍之介は道場に住み込むことを決める。
桜を狙う”番号持ち”とは? 仇の娘である鳴神小春とは? 2人の剣が交わることで運命が動き出した。おすすめポイント!
剣道を題材にしたバトル漫画である『竹刀短し恋せよ乙女』。筆者の漫画としての演出力もさることながら、スピード感と重厚感のあるバトルシーンは必見です。
思わずワクワクするような特殊能力や秘剣や魔剣が次々と出てくる様子は王道少年漫画そのもの。前日譚である『しなこいっ』も読んでおくと、より『竹刀短し恋せよ乙女』の世界が楽しめます。
往年の名作剣道漫画
六三四の剣
©村上もとか / 小学館
剣道家夫婦の夏木夫妻の間に生まれた男の子は、6月3日午後4時生まれであることから六三四と名付けられた。
3歳で剣道を始めた六三四は怖いもの知らずで、常に自分より強い相手との戦いを求めるほど。幼少から小学生、高校時代と3つの時代に渡る六三四の成長と闘いを描いた剣道漫画の金字塔。おすすめポイント!
剣道漫画の金字塔として挙げられることの多い『六三四の剣』。
その面白さは白熱する試合描写だけではなく、幼少から高校卒業まで描かれる六三四の人生にあるといえるでしょう。わんぱくでガキ大将な六三四が、剣道に励むことで剣士として、人間として成長していく姿には感動します。
剣道漫画を読んだことがない、剣道はよく分からないという方にこそおすすめしたい不朽の名作です。俺の剣道 愛蔵版
©アナザーページ
東都大学剣道部の田村は才色兼備の女性剣士。
男子部員ですら敵わないほどの実力の持ち主だが、ある日着替えを覗く怪しい男に出会う。着替えだけでなく、練習を覗く上に挑発を繰り返す男は田村に勝負を挑まれるが、田村を簡単に下した上に唇まで奪ってしまう。
剣道が滅法強く、女性にもモテモテな国分竹虎の青春物語が始まる。おすすめポイント!
『俺の剣道』は破天荒でありながら女性には優しい竹虎と美女たちの織りなす恋愛模様が見どころ。
また、男と男の確執と友情、人情物語など竹虎を中心とした人間模様が描かれている点も『俺の剣道』の魅力。
1話完結の話が多く、気軽に読みやすいのもおすすめしたいポイントです。
まとめ
手に汗握る闘いや、青春物語が楽しめる剣道漫画。今回紹介したようにリアル路線もあれば、コメディタッチのものまで幅広い作風があります。 手に汗握る一瞬の攻防や剣道にかける想い、そして武道を通した成長を描いた作品との出合いをぜひ楽しんでみてください。